情報通信業や金融・保険業、教育現場、そして研究開発への道がより広くなる進学など、めざす活躍のステージ、将来像は、夢と希望にあふれています。
本ページのデータは2021年3月卒業の応用数学科(学部)と応用数学専攻(大学院)の学生の卒業、修了後の進路の情報です。本学科の就職幹事のもとには、大学宛とは別に多くの企業より学科指定の求人票や推薦応募の案内・採用担当者の訪問があります。それは、本学科に対する社会からの期待とこれまでに卒業した先輩達の活躍から生まれた信頼の賜物です。
本学科では、系統ごとにその専門性を活かした就職先が選べますが、3系統の基礎については全ての学生が必修科目として履修しますので、系統にとらわれずに幅広い職種や就職先を選択することが可能です。情報産業への就職が例年最も多く、金融・保険関連や教育関係に進む学生が毎年一定の割合を占めているのも本学科の特徴です。また近年では、データサイエンティストの需要の増大に伴い、グラフには表れていませんが、データサイエンティストとして活躍している卒業生がすべての系統で増えています。
各系統でよく進んでいる職種・業種昨今、データサイエンスや人工知能(AI)を社会で役立てることが求められています。例えば、 AIを投資判断に活用し、有望銘柄を探そうとする投資信託が増えています。ところが、 AIを用いた投資判断は、過去のデータに基づいているため、新たな変化に対してうまく対応できず、その成績は今一つとも言われています。実はこの問題は、背後にある数理的な理論をしっかりと学ぶことによって、改善することが出来ます。そしてこれは、データサイエンティストにも同じことが言えるのです。
正しい理論を理解せずに手元にあるデータを分析しても、誤った分析結果や過去にないデータが出てきたときに対応が出来なくなってしまいます。逆に、理論ばかり勉強していても、社会が何を求めているかが分からずに、人々の役に立つ分析が出来なくなってしまいます。応用数学科では、理論と応用の両方を勉強することが出来るため、どのようなデータにも対応し、解決していく力が身に付きます。先輩達が様々な分野の第一線で活躍できているのもこのためでしょう。
応用数学科を卒業してすぐに社会へ出る道もありますが、大学院修士課程に進学する道もあります。社会に出れば給料がもらえるところを、授業料を払って修士課程へ行くメリットは何でしょうか。
学部の4年間ではなかなか研究まではたどり着けませんが、修士課程に進学すれば、問題を立て、それを解決するためにいろいろ調査し、様々なアイディアを考えて試し、場合によっては問題を変えることも含めて試行錯誤の末、解決するという、研究の一連の過程を経験できます。よい成果が出れば、海外で開催される国際会議に参加して研究発表できる可能性もあります。
研究の経験は社会に出てからも役に立ちます。たとえば、ある分野で新規事業を立ち上げることを考えてみてください。その分野の中で具体的にどのような事業を立ち上げるか考え、そこにはどのような課題があるか、それを解決するためにはどうすればよいか、様々な調査をし、アイディアを出し、実験的なサービスを行って結果を確かめ、場合によっては当初の予定とは違うものを事業化する、といった過程は、実は研究を行うこととよく似ています。
企業の研究・開発部門では修士課程修了以上のみ採用する、というところもあります。また、上に書いたように、研究の経験は研究とは直接関係ない部門でも役に立ちます。
同時に入社した修士課程修了者と学部卒業者の初任給を比べると、前者の方が高い場合がほとんどです。生涯賃金は大学院修了者の方が4,000万~5,000万円多くなっています(2014年に内閣府経済社会総合研究所が発表した「大学院卒の賃金プレミアム―マイクロデータによる年齢-賃金プロファイルの分析―」による)。
大学院理学研究科応用数学専攻(修士課程、博士後期課程)は応用数学科に直結している大学院です。応用数学科4年生が応用数学専攻への進学を希望する場合、修士課程の一般入試または学内選考を受験することになります。年によって増減はありますが、卒業生のうち毎年20~25名程度が応用数学専攻に進学しています。修士課程修了後、さらに研究を続けたい場合には博士後期課程に進学することになります。
教員志望で大学院に進学する場合、応用数学専攻に行く学生もいれば、同じ理学研究科の科学教育専攻に行く学生もいます。
応用数学科では、中学校教諭一種(数学)と高等学校教諭一種(数学・情報)、大学院(応用数学専攻)では、中学校教諭専修(数学)と高等学校教諭専修(数学)の教員免許状が取得できます。
応用数学科で取得できる教員免許状(数学・情報)の詳細についてはこちらをご覧ください。
データサイエンスに関する基礎知識や応用力を身につけるため、本学独自のデータサイエンス教育プログラムが導入されています。データサイエンス教育プログラムは、学部生対象の「基礎」、そして大学院生対象の「専門」の2種から構成されています。
学部生は修了要件を満たすことで、学部3年次終了時に本学オリジナルの「データサイエンス認定書[基礎]」を取得することが可能です。近年、データサイエンティストの需要が高まっているため、就職活動にも活かすことができます。
応用数学科で取得できる認定書(データサイエンス認定書)の詳細についてはこちらをご覧ください。
東京理科大学では大学卒業後の進路(就職や進学などのキャリアプラン)に向けて、入学直後から卒業するまで、キャリア形成を支援する多彩なプログラムを実施しています。
本学のキャリアサポートに関する情報はこちらをご覧ください。
応用数学科では、本学就職課が行うガイダンスや合同説明会とは別に学科独自の就職ガイダンスや内定者座談会などを開催し、就職活動の始め方や進め方、進路確定までの相談など、学生が希望する会社に就職できるよう手厚くサポートをしています。また大学院への進学についても、本学科の教員が親身になって相談に応じてくれます。
応用数学科や応用数学専攻(大学院)での学びや経験が、卒業後どのように活かされているのでしょうか。様々なフィールドで活躍している卒業生たちの声をご紹介します。